農業展示会「農業week」のダイジェストレポート

10月9日〜10月11日の期間、農業weekと呼ばれる展示会が幕張メッセで開催された。

毎年、私は何らかの農業関係の展示会には足を運んでいる。
そんな私は、今回の展示会について以下の感想を抱いた。

  • 生産者の来場者が少ない
  • ドローンの民主化

生産者の来場者が少ない

来場者は首からつり下げた入場証で、どんな立場の人間かがすぐにわかるようになっている。

農家(露地)、農家(ハウス)、農協関係者、メーカー、卸商、小売、農業参入企業、、、

といった具合に。


この中で、生産者の入場証をつけた来場者がそれほど多くないように感じたのだ。
もちろん、皆無だったというわけではない。


では、この展示会にいったい誰が来ているのか?というと、

「卸商」「小売」

が多い、つまり代理店や農業資材屋が多くを占めていると考えられる。


もちろん、そういった業者のためにある展示会なのだから、悪いことではない。
しかしあくまで展示会で出品されている商品のエンドユーザーは、生産者なのだ。


ではなぜ、生産者の来場者が少ないのか。
ということを仮説ベースで考えてみると、

  1. メーカーから直接購入できるわけではないという認識があるから
  2. 毎年展示される商品に、変わりばえがないから
  3. 稲刈りのシーズンとかぶったから

ということを考えた。

1. メーカーから直接購入できるわけではないという認識があるから

農業資材の多くは、メーカーから直接購入することはできない。
だから、代理店や農業資材屋の来場者が多かったのだ。

生産者にとっては、自分のよしみの店が取り扱っているものを基本的に購入するので、それ以外の商品については購入が面倒なのだ。

これについて思うことは2点。

  • 資材屋に情報提供できるように、生産者側も情報収拾をしておくことが理想
  • 仕入れ規模を大きくすることで、メーカーと直接交渉の機会を検討する

2. 毎年展示される商品に、変わりばえがないから

これは生産者から実際に聞いた感想だ。

農業の資材や機材、設備などは、それほど競争も多くなく、またマーケットサイズもそれほど大きくない。
そのため、開発スピードが他の業界ほど早くはないのだ。

毎年展示会は開催され、出展する企業もそこまで変わらない。
となると、展示されている商品も変わりばえがなくなってしまうのだ。

3. 稲刈りのシーズンとかぶったから

大半の生産者は、耕作面積の大小はあれど、自分の田んぼを持っていることが多い。
なぜこの時期に開催をするのか、私にはよくわからなかった。

ちなみに、「畜産」の入場証をつり下げた生産者は多いなと感じた。

ドローンの民主化

もう一つの気づきは、「ドローンの出展社数が増加したこと」だ。

農業におけるドローンの利用目的は、大きく2つある。

  • 圃場モニタリング
  • 農薬散布

注目されていたのは、後者の農薬散布目的のドローンである。

農業の世界において、だいぶドローンが市民権を得てきたな、と感じた。
全国各地で実演が行われていることから、その効果が認められているのではないだろうか。

農薬散布ドローンの競争が激しくなってきたところで、今後の焦点は、

  • バッテリーの性能
  • 運搬の容易さ
  • 操作性
  • 価格

などが挙げられるだろう。
加えて、現在の農薬散布ドローンは「少量・高濃度」の農薬に限定されており、その多くが穀物向けの散布である。
土地利用型の野菜に対して、どこまで応用可能性があるのか注目していきたい。

その他、注目されていた商品として、

  • 栽培用ハウスの自動制御システム
  • 出荷調整の自動システム
  • 運搬等を支援するハードウエア

がある。

農薬散布ドローンも加えて考えると、省力化ニーズが非常に高いことが考えられる。
しばらくはソフト面よりもハード面でのサポートが現場では必要とされそうである。